会長あいさつ
佐賀県歯科医師会におきましては、大正5年1月20日に創立され、100年以上の歴史を刻んでおります。現在400名を超える歯科医師が会員として加入し、県民の健康増進の向上ため、日進月歩する歯科医療界において新しい歯科医学の習得と研鑽に務めております。
一方・地区歯科医師会においては、市町行政や保健福祉事務所、地域の教育委員会や学校との連絡窓口として、乳幼児歯科健診をはじめ妊産婦健診、学校歯科健診、歯周病歯科健診等を通じて母子保健事業や学校保健事業、成人歯科保健に尽力し大きな役割を担っております。
佐賀県では12歳児のむし歯指数が平成元年には4本以上あったものが、平成29年には1本以下に減少しておりますが、これは平成11年度から県行政、県薬剤師会、県歯科衛生士会と連携し、保育所・幼稚園、学校等でのフッ化物を応用したう蝕予防事業を推進した成果でないかと思っております。
日本は加速する高齢化社会を迎え、当時の厚生省と日本歯科医師会は「80歳になっても20本の歯を保とう」という「8020運動」を平成元年に提唱されましたが、運動当初の達成率は10%にも満たなかったものが、平成28年には50%を超えるなど大きな成果を上げております。
今や歯科大学等の研究グループにより、多くのエビデンスが蓄積され、歯周病治療によります糖尿病や認知症との関係や、全身の健康と口腔の健康の関係も大きく取り上げられてきています。
歯科医師会では、乳幼児期・学童期・成人期・高齢期のライフステージごとの特性を踏まえ「県民の皆様が、生涯に亘り、噛める喜び、話せる喜び」を提供していくことが、私たちの使命でもあり目指すところであります。
健康寿命の延伸につきましては、令和元年6月21日に閣議決定されました政府の「骨太方針2019」に則り「人生100年時代に対応した全世代型の社会保障制度の構築、国民皆保険・皆年金の維持、歯科口腔保健の充実、エビデンスの信頼性の向上、介護、障害福祉関係機関との連携、保険者インセンティブへの対応、オーラルフレイル対策への取り組み」など幅広く明記されたことを受け、私たちは、社会における歯科医療の専門家としての役割と責任を果たしたいと考えております。
今後とも、佐賀県歯科医師会の会員活動並びに事業活動について、県民の皆様からのご理解とご支援が得られれば幸いです。
会長門司 達也